ドラレコ・デジタコの義務化が貸切バス会社に与える影響とシステム導入のポイント


目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.ドラレコ・デジタコの義務化の背景
  3. 3.貸切バス業界への具体的な影響
  4. 4.ドラレコ・デジタコの活用ポイント
  5. 5.まとめ
  6. 6.【ご紹介】当社貸切バス予約運行管理システム「楽々道中」

はじめに

貸切バス会社にとって、安全管理と運行管理の強化がますます重要な課題となっています。特にドライブレコーダー(以下「ドラレコ」という)やデジタルタコグラフ(以下「デジタコ」という)の設置は、道路運送法の改正により義務化が進み、現在では導入が不可避の状況です。
本記事では、貸切バスにおけるドラレコ・デジタコの義務化が業界に与える影響と、導入時のポイントについて詳しく解説します。

ドラレコ・デジタコの義務化の背景

ドラレコは、バス運行中の映像を高画質で記録する機器であり、事故発生時の証拠確保や安全指導のための客観的データとして活用されます。一方、デジタコは、速度や走行距離、運転時間を自動的に記録し、運転手の適切な労務管理と法令遵守を支援する重要な機器です。
国土交通省は、これらの機器の導入を義務化することで、貸切バスの安全性を高め、交通事故の防止や運行管理の徹底を図ることを目的としています。
具体的には、2017年の道路運送法改正により、デジタコの設置義務が段階的に開始され、新車に関しては2024年4月から、既販車についても2025年4月から義務化されました。
また、2017年以降、新車の貸切バスにはドラレコの装着が義務付けられ、その後、2019年12月には既存のバスにも設置が義務化され、安全管理強化のために導入が進められています。これにより、交通事故の重大化防止だけでなく、運行記録の透明性と管理の強化が期待されます。
今後も国土交通省は、法規制の厳格化と最新技術の積極的な導入を進めることで、公共交通の安全性向上を一層推進していく方針です。

貸切バス業界への具体的な影響

1.安全管理の強化
ドラレコ・デジタコのデータにより、運転挙動の可視化が可能です。急ブレーキや速度超過などの異常運転がすぐに判明し、運転手に対する適切な指導や安全教育の根拠となります。これにより業務事故のリスクが大幅に低減し、運転手の安全意識向上が期待できます。

2.運行管理・労務管理の効率化
デジタコのデータを活用することで、運転手の労働時間、防止すべき連続運転や休憩管理といった運行管理業務も大幅に効率化されます。法定の運行記録を自動で作成できるほか、運転手が労働基準法や運輸規則を守っているかを管理者が手軽にチェックできるため、コンプライアンス強化にも寄与します。

3.顧客からの信頼性向上
ドラレコやデジタコを導入することで、利用企業や旅行客に対して「安全に最大限配慮している」という企業姿勢を示すことができます。また、運転士自身の運転データが可視化されることで、運転士は自身の運転行動を客観的に把握し、改善意識を高めるきっかけになり、顧客の安全にもつながります。

4.万が一のトラブル対応にも有効
事故やトラブル発生時には、正確な映像や運行データが迅速な事実確認・原因究明に役立ちます。不当なクレーム対応や損害賠償交渉における重要な証拠となり、貸切バス会社のリスク管理に欠かせないツールです。

ドラレコ・デジタコの活用ポイント

1.機器の性能と機能を見極める
市場には多種多様なドラレコ・デジタコが存在し、記録画質やデータ保存容量、遠隔監視機能なども異なります。実際の運用目的や予算に合わせて、必要十分な機能を持つ製品を選定しましょう。特にバスに設置するドラレコの場合、前方・後方・側面カメラの有無や、夜間撮影性能にも注意が必要です。
 
2.法令遵守状況の確認
導入する機器が最新の法令基準を満たしているか、適合証明や認定済み製品かどうかを確認してください。また、今後の法改正や基準変更にも対応できる柔軟性も重視すると安心です。
 
3.運用・メンテナンス体制の構築
ドラレコやデジタコは設置しただけでは効果を発揮できません。データの定期的な確認・保管、異常運転時の管理者連絡、故障時の迅速なメンテナンス体制を構築しましょう。運転手への操作教育や定期的な講習も効果的です。
 
4.プライバシー配慮や従業員の理解促進
車内外の記録にあたり、運転手や乗客のプライバシー保護にも十分配慮しましょう。録画内容の取り扱いルールを明確にし、従業員への説明や理解促進を丁寧に行うことがトラブル防止につながります。

まとめ

ドラレコ・デジタコの義務化は貸切バス業界にとって、事故防止・運行管理の効率化・顧客信頼獲得という大きなチャンスでもあります。安全性の向上はもちろん、労務管理の徹底やコンプライアンス強化、企業イメージのアップにも直結します。組織全体で取り組む継続的な改善体制構築が、今後の貸切バス業界の競争力維持には不可欠といえるでしょう。今後も最新の法規制や技術動向を注視し、安全で安心なサービス提供を目指して取り組んでいきましょう。

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