「Jアラート」と「Lアラート」って何が違うの?


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  1. 1.「Jアラート」と「Lアラート」って何が違うの?
  2. 2.「Jアラート」と「Lアラート」ってシステムはどうなっているの?
  3. 3.まとめ


「Jアラート」と「Lアラート」って何が違うの?

時々耳にする「Jアラート」と「Lアラート」。何かを通知するメッセージだと感覚的には分かっていても、「それではその違いを説明してみて」と言われると、答えられない方が多いのではないでしょうか。

まず、その名称から見てみましょう。「J」はJapanの頭文字、「L」はLocalの頭文字に警報を意味する「アラート(alert)」を結び付けた造語です。
つまり、「Jアラート」は全国規模で国民全体を対象にした情報を発信し、「Lアラート」は地元の住民に役立つ情報を地域ごとに発信するものです。
具体的に比較すると、「Jアラート」が取り扱う情報には、「弾道ミサイル攻撃に関する情報」や「緊急地震速報」などが含まれます。一方、「Lアラート」が取り扱う情報は、地域の避難情報や避難所情報などです。

要約すると、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する、もしくは領土・領海を通過する情報など、国民保護に関する情報を全国レベルで瞬時に住民に伝達するシステムが「Jアラート」です。一方、集中豪雨や台風などにより、住民に災害の危険性を知らせて避難行動を促す情報を地域(自治体)ごとに発信するシステムが「Lアラート」です。


「Jアラート」と「Lアラート」ってシステムはどうなっているの?

まず、「Jアラート」について説明します。弾道ミサイル攻撃に関する情報など国民保護に関する情報は内閣官房から、緊急地震速報、津波警報、気象警報などの防災気象情報は気象庁から発出されます。その情報は消防庁送信システムから人工衛星を利用して全国の自治体に送信され、各自治体では庁舎等に設置された「Jアラート受信機」で情報を受信し、防災行政無線を使って住民に瞬時かつ全国一斉に伝達するシステムです。

次に、「Lアラート」について説明します。都道府県防災システムが「Lアラート」に情報を送信する仕組みが構築されているため、全国の自治体は、地域の避難情報や避難所情報などを都道府県防災システムに入力します。これにより、「Lアラート」を通じて全国の自治体が発信した情報を収集します。その後、各テレビ局やラジオ局、インターネットを使ったサービス事業者は、「Lアラート」システムで受信した地域もしくは全国の情報をデータ放送、L字放送、インターネットを通じて住民に瞬時に伝達します。


まとめ

「Jアラート」も「Lアラート」も、取り扱う情報の内容に違いはありますが、住民の命を守るために必要な情報を瞬時に伝えるアラートシステムです。いつ何時北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、日本に飛来するか分かりませんし、豪雨災害が激甚化・頻発化し、毎年各地で甚大な被害が発生している現状を考えると、「Jアラート」および「Lアラート」による情報伝達が災害情報インフラとして重要な役割を担っており、今後も大いに期待されています。