
貸切バスのデジタコ義務化とは?対象車両や事業者が取るべき対応を解説
はじめに
貸切バスでは、2024年4月1日からデジタル式運行記録計(デジタコ)の使用が義務化され、運行記録を電子データで3年間保存する必要があります。
既存車両の経過措置も2025年3月31日に終了しており、現在は構造上装着が困難な一部車両を除くすべての対象車両で対応が求められます。
ただし、デジタコを装着するだけで対応が完了するわけではありません。
取得した記録を確認し、運転者への指導や乗務割の見直しに活用するため、保存方法や確認手順、担当者を定めることが重要です。
そこで本記事では、義務化の背景や対象車両、事業者が行うべき対応を解説します。
あわせて、デジタコ連携や予約・配車・請求の一元管理を支援する貸切バス管理クラウド「楽々道中」についても紹介します。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.貸切バスのデジタコ義務とは
- 2.1.貸切バスでデジタコ使用が義務化された背景
- 2.2.デジタコ義務化で変わる主な内容
- 2.3.対象となる貸切バスの範囲
- 3.貸切バスのデジタコ義務化はいつから始まる?
- 4.デジタコ義務化で貸切バス事業者に求められる対応
- 4.1.アナログ式運行記録計からデジタル式へ切り替える
- 4.2.運行記録を電子データで3年間保存できる体制を作る
- 4.3.点呼・アルコールチェックなど周辺記録も見直す
- 4.4.運行管理者や乗務員の運用ルールを整備する
- 5.デジタコ導入時に確認したいポイント
- 5.1.記録できる項目と保存方法
- 5.2.既存の業務フローと連携できるか
- 5.3.改善基準告示や労務管理に活用できるか
- 5.4.導入コストや運用負荷
- 6.貸切バスのデジタコ義務化対応なら楽々道中
- 6.1.デジタコ連携により運行情報の管理を支援できる
- 6.2.予約から配車・運行・請求まで一元管理できる
- 6.3.NAVITIME連携で行程表作成や運行計画を効率化できる
- 6.4.クラウド型で法改正・規則変更にも対応しやすい
- 6.5.無料トライアルで自社運用に合うか確認できる
- 7.まとめ
- 8.関連する記事・お役立ちコラムのご紹介
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貸切バスのデジタコ義務とは

貸切バスへのデジタコ義務化は、重大事故を受けて進められた安全対策の一つです。
運行記録を電子データで残すだけでなく、点呼やアルコールチェックを含む記録管理全体の見直しが求められています。
ここでは、義務化の背景と主な変更点、対象となる車両の範囲を解説します。
貸切バスでデジタコ使用が義務化された背景
きっかけは、2022年10月に静岡県で発生した貸切バスの横転事故です。
この事故では計29名が死傷しました。
国土交通省は再発防止に向けた対策を検討し、2023年10月10日に旅客自動車運送事業運輸規則等の改正を公布しました。
なお、この制度改正はデジタコへの切り替えだけを定めたものではありません。
点呼記録の電磁的保存、点呼状況の録音・録画、アルコール検知器使用時の写真撮影などもあわせて義務づけられています。
機器の導入だけでなく、貸切バス事業における記録管理全体を見直す必要があります。
参考:国土交通省|貸切バスの安全性向上に向けた対策のための制度改正を行いました(令和5年10月10日 報道発表)
デジタコ義務化で変わる主な内容
貸切バス事業者は、事業に使用する自動車の運行距離などをデジタル式運行記録計で記録し、電磁的記録として3年間保存しなければなりません。
データを紙に印刷して保管するだけでは要件を満たさないため、電子データの保存先やバックアップ方法まで決めておく必要があります。
2023年10月に公布された制度改正の主な内容は、次の5項目です。
例外として、ボンネットバスなど、構造上の理由によりデジタコの装着が困難な車両には、例外的な取扱いが認められます。
ただし、事業者が自己判断で対象外にできるわけではありません。
装着が困難な場合は、複数のデジタコメーカーから装着できない旨の回答を受け取り、その回答を車両を保有しなくなるまで保存する必要があります。
該当する可能性がある車両については、事前に管轄の運輸支局へ確認しておきましょう。
対象となる貸切バスの範囲
対象となるのは、一般貸切旅客自動車運送事業に使用する事業用自動車です。
一般貸切旅客自動車運送事業とは、一つの契約により、乗車定員11人以上の自動車を貸し切って旅客を運送する事業を指します。
学校の送迎や企業の従業員輸送など、実態が定期的な送迎に近い場合でも、許可区分が一般貸切旅客自動車運送事業であれば対象です。
運行目的や車両の外観だけで対象外になるわけではありません。
貸切バスのデジタコ義務化はいつから始まる?
貸切バスのデジタコ義務化は、2024年4月1日に施行されました。
2024年3月31日以前に新規登録された既存車両には1年間の経過措置が設けられ、2025年3月31日まではアナログ式運行記録計による記録も認められていました。
経過措置はすでに終了しているため、構造上の理由で装着が困難な車両を除き、現在はすべての対象車両でデジタコを使用する必要があります。
車両台帳と装着状況を照合し、運行記録を電子データで3年間保存できる体制も確認しましょう。
これから車両を購入またはリースする場合は、契約段階でデジタコの装着状況とデータの保存方法を確認してください。
予約・配車管理システムとの連携も含めて検討すると、導入後の転記や照合作業を減らせます。
実際の対応時には、国土交通省や管轄の運輸支局が示す最新情報も確認しましょう。
デジタコ義務化で貸切バス事業者に求められる対応
デジタコ義務化への対応は、機器を取り付けるだけでは終わりません。
電子データを保存し、日々の運行管理に活用できるよう、社内の確認手順や担当者を定める必要があります。
ここでは、事業者が進めるべき4つの対応を解説します。
アナログ式運行記録計からデジタル式へ切り替える
アナログ式運行記録計を使用している車両は、デジタル式へ切り替える必要があります。
経過措置は終了しているため、未対応車両がある場合は早急に交換しましょう。導入する機器は、国土交通大臣の型式認定を受けたもの、または同等の性能を持つと認められるものを選びます。
まずは車両台帳と装着状況を照合し、メーカー、データ取得方法、保存先を車両ごとに確認してください。
運行記録を電子データで3年間保存できる体制を作る
デジタコで取得した運行記録は、紙ではなく電子データで3年間保存する必要があります。
SDカードや営業所のパソコンなどに保存場所が分散すると、必要な記録をすぐに確認できず、紛失や保存漏れの原因になります。
保存先やファイル名、バックアップ方法、閲覧権限を社内ルールとして定めましょう。
運転者ごとに記録を整理しておけば、監査対応だけでなく、運転時間や休憩時間を確認する際にも活用できます。
点呼・アルコールチェックなど周辺記録も見直す
デジタコ義務化と同時に、点呼記録などの保存ルールも改正されています。
点呼記録、業務記録、運行指示書や運送引受書は3年間保存し、点呼記録は電子データで残さなければなりません。
点呼状況の録音・録画や、アルコール検知器使用時の写真は90日間の保存が必要です。
記録によって保存期間が異なるため、記録の種類、保存形式、保存先を一覧化し、関連業務をまとめて見直しましょう。
運行管理者や乗務員の運用ルールを整備する
データを保存するだけでなく、誰が確認し、問題が見つかったときにどう対応するかを定める必要があります。
速度超過や長時間運転などを確認する時期、報告先、運転者への指導方法を社内ルールに落とし込みましょう。
確認作業を運行管理者一人に集中させると、運行数が増えた際に見落としが起こりやすくなります。
担当者の分担やマニュアルを整え、システムも活用しながら、記録の確認と改善を継続できる体制をつくることが重要です。
デジタコ導入時に確認したいポイント
デジタコは、法令上の要件を満たすだけでなく、導入後に無理なく運用できる機器を選ぶことが大切です。
ここでは、記録項目と保存方法、既存業務との連携、労務管理への活用、導入コストの4つの観点を解説します。
記録できる項目と保存方法
デジタコでは、瞬間速度や運行距離、運行時間を記録します。
機器によっては、急加速や急減速、位置情報なども取得できます。
導入前に必要な記録項目を確認するとともに、ドライブレコーダーとの違いも押さえておきましょう。
デジタコとドライブレコーダーは、記録する内容や目的が異なるため、どちらか一方で代替することはできません。
保存方式についても、SDカード、クラウド、管理ソフトの違いを比較し、3年間の保存に対応できるか、必要な記録をすぐに確認・集計できるかを確かめましょう。
参考:国土交通省|ドライブレコーダーにより記録すべき情報及びドライブレコーダーの性能要件を定める告示
既存の業務フローと連携できるか
デジタコのデータが予約、配車、運行指示書、請求情報と分断されていると、照合や転記の作業が増えます。紙台帳やExcel、別のシステムを併用する場合は、同じ情報を何度も入力する二重入力にも注意が必要です。
機器を選ぶ段階で、既存の予約・配車管理システムと連携できるかを確認しましょう。連携できる業務の範囲まで比較し、貸切バス業務全体で入力や確認作業を減らせる構成を選ぶことが大切です。
改善基準告示や労務管理に活用できるか
デジタコは、運転時間や連続運転時間を把握し、安全管理と労務管理に活用できます。
2024年4月から適用されている改善基準告示では、連続運転時間は4時間以内、2日平均1日の運転時間は9時間以内、1日の拘束時間は原則13時間以内とされています。
また、一運行の実車距離が400kmを超える夜間ワンマン運行や、1日の合計実車距離が600kmを超えるワンマン運行では、デジタコ等を用いた運行管理が求められます。
計画と実績を比較できる機器を選べば、長時間運転や休憩不足を把握し、配車計画や乗務割の見直しにつなげられます。
導入コストや運用負荷
導入費用を比べる際は、機器代や月額料金だけでなく、設置費、通信費、保守費用を含む総コストを確認しましょう。
データの確認や保存、集計、他システムへの転記にかかる作業時間も、継続的な運用負荷になります。
操作が複雑で現場に定着しなければ、担当者の手作業は減りません。
サポート体制や画面の使いやすさも確認し、トライアルやデモを通じて、実際の業務で無理なく使えるかを確かめてから選定しましょう。
貸切バスのデジタコ義務化対応なら楽々道中

デジタコ義務化への対応では、運行記録を保存するだけでなく、予約や配車、請求など周辺業務との連携が重要です。
貸切バス管理クラウド「楽々道中」は、デジタコ連携をはじめ、予約から請求までの一元管理を通じて、運行管理業務の効率化を支援します。
ここでは、楽々道中の主な特長を紹介します。
デジタコ連携により運行情報の管理を支援できる
楽々道中は、デジタコとの連携に対応しています。
デジタコで取得した運行実績を予約・配車情報とあわせて管理できるため、行程や乗務割との照合、転記にかかる手間を減らせます。
運行計画と実績を同じ流れで確認できれば、遅延や長時間運転などの把握にも役立ちます。
連携できる機器やデータ項目は環境によって異なるため、導入前にご相談ください。
予約から配車・運行・請求まで一元管理できる
楽々道中は、予約、運行、請求、未収までを一元化できるクラウド型システムです。
予約時に入力した情報を後続業務へ引き継ぐため、紙台帳やExcelへの二重入力を減らせます。
情報が一か所に集まることで、担当者以外も予約状況や配車状況を確認しやすくなります。デジタコ義務化で確認業務が増えるなかでも、貸切バス業務全体の効率化と属人化の解消を進められます。
NAVITIME連携で行程表作成や運行計画を効率化できる
楽々道中は、ナビタイムジャパンが提供する「行程表クラウド by NAVITIME」と連携しています。
大型車が通行できるルートにもとづく走行距離、所要時間を予約情報へ取り込み、行程表や見積もりの作成を効率化できます。
あらかじめ精度の高い行程表を作成しておくことで、デジタコで取得した運行実績とも比較しやすくなります。
見積もりから運行指示書の作成まで同じ情報を活用できるため、入力ミスや確認漏れの削減にもつながります。
クラウド型で法改正・規則変更にも対応しやすい
楽々道中はクラウド型のため、インターネット環境があれば利用でき、専用サーバーを構築する必要はありません。
機能が定期的にアップデートされるため、法改正のたびに社内でExcelや紙の様式を個別に修正・管理する手間を減らせます。
更新漏れや反映ミスも防ぎやすくなり、法令に沿った対応をより確実に進められます。
貸切バス業界では、デジタコ義務化や点呼記録の電子化など、制度変更が続いています。
業務情報をクラウド上で一元管理することで、様式の更新漏れや拠点ごとの運用差を抑え、法改正に伴う業務の見直しも進めやすくなります。
無料トライアルで自社運用に合うか確認できる
楽々道中では、無料トライアルをご用意しています。
実際の画面を使いながら、予約・配車管理、デジタコ連携など、自社で負担の大きい業務を確認できます。
導入前に操作性や業務フローとの相性を確かめることで、導入後のミスマッチを防げます。
連携できる機器や利用料金を含め、無料トライアルをご活用ください。
「楽々道中」の詳細やお問い合わせはこちら
「楽々道中」無料トライアル申込フォームはこちら
まとめ
貸切バスのデジタコ義務化は2024年4月1日に施行され、既存車両の経過措置も2025年3月31日に終了しました。
現在は、構造上装着が困難な一部車両を除き、対象車両の運行記録をデジタコで取得し、電子データで3年間保存する必要があります。
対応にあたっては、機器の装着だけでなく、保存先やバックアップ方法、確認担当者、異常が見つかった場合の対応ルールまで整えることが大切です。
点呼記録やアルコールチェックなど、関連する記録の保存方法と期間もあわせて見直しましょう。
楽々道中では、デジタコ連携に加え、予約・配車・運行・請求までの一元管理を支援します。
デジタコ義務化をきっかけに業務全体を効率化したい方は、無料トライアルをご活用ください。
なお、実際の法令対応では、国土交通省や管轄の運輸支局が示す最新情報もご確認ください。


