
貸切バスの運行指示書とは?必要性・記載項目と効率的な作成方法を解説

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はじめに
貸切バスの運行指示書は、運行の開始・終了地点や日時、経路、休憩地点などを記載し、運転者へ具体的な指示を伝えるための書類です。
貸切バスでは原則として運行ごとに作成・携行・保存する必要があり、記載漏れや変更内容の未反映は、安全管理や監査対応にも影響します。
一方、予約台帳、配車表、行程表、運行指示書を紙やExcelで個別に管理すると、同じ情報を何度も入力することになり、変更時の転記漏れや確認ミスが起こりやすくなります。
本記事では、貸切バスの運行指示書に必要な記載項目や作成時の注意点、業務を効率化する方法を解説します。
後半では、当社が提供するクラウド型予約運行管理システム「楽々道中」を活用し、予約から配車、運行、請求、未収管理までを一元化する方法も紹介します。
目次[非表示]

運行指示書は、貸切バスの運行内容を運転者へ具体的に伝えるための書類です。
運行の開始・終了地点や日時、経路、休憩地点、注意箇所などを記載し、安全な運行計画を事前に共有するとともに、運転者が運行中に確認できる状態にしておきます。
旅客自動車運送事業運輸規則第28条の2では、一般貸切旅客自動車運送事業者に対し、運行ごとの作成、運転者等への指示、携行、保存が求められています。
トラックでは一定の条件に該当する運行が対象ですが、貸切バスでは日帰りを含めて運行ごとに必要となる点に注意が必要です。
運行指示書に記載した運転時間や休憩計画は、交替運転者の配置判断や安全管理にも関わります。
未作成や不携行、記載漏れは監査で確認されるため、作成して終わりではなく、運行中に変更が生じた場合の記録や、運行後の保存まで一連の業務として管理することが重要です。
貸切バスの運行指示書に記載する主な内容
運行指示書には、運行日時や経路に加え、休憩・交替地点や契約相手など、法令で定められた情報を記載します。
記載事項は以下のとおりです。
- 運行の開始および終了の地点および日時
- 乗務員等の氏名
- 運行の経路ならびに主な経由地における発車および到着の日時
- 旅客が乗車する区間
- 運行に際して注意を要する箇所の位置
- 乗務員等の休憩地点および休憩時間(休憩がある場合に限る)
- 乗務員等の運転または業務の交替の地点(交替がある場合に限る)
- 睡眠に必要な施設の名称および位置
- 運送契約の相手方の氏名または名称
- その他運行の安全を確保するために必要な事項
記載欄を埋めるだけでなく、予約情報や行程表と照合し、実際の運行と一致させることが重要です。
ここでは、主な記載内容と確認時のポイントを解説します。
運行の開始・終了地点と日時
運行の開始地点と終了地点、それぞれの日時を記載します。貸切バスでは、出庫する車庫、旅客の乗車・降車場所、帰庫する車庫が異なり、回送区間も生じるため、どの地点を各欄に記載するかを社内で統一しておきましょう。
とくに確認したいのが出庫・帰庫時刻です。
予約時の集合時刻から逆算した時刻が、配車表や乗務割、運行指示書で一致していないと、現場対応や労務管理に支障が出ます。
作成時は関連書類と照合し、変更があれば同時に更新しましょう。
運転者の氏名・運行経路・主な経由地
乗務員等の氏名、運行経路、主な経由地ごとの発車・到着日時を記載します。
貸切バスでは、立寄り場所や観光地が多い行程もあるため、行程表の情報を漏れなく反映することが欠かせません。
紙やExcelで別々に管理している場合は、行程変更後も運行指示書だけ古いまま残ることがあります。
どのファイルが最新版かを明確にし、経由地や時刻を変更した際は関連書類をまとめて更新できる運用を整えましょう。
注意箇所・休憩地点・休憩時間・交替地点
運行に際して注意を要する箇所、休憩地点と休憩時間、運転または業務の交替地点を記載します。
山道や狭路、大型車の通行に制約がある区間などを具体的に示しておけば、運転者が事前に危険箇所を把握できます。
休憩と交替の計画は、交替運転者の配置判断にも関わります。
貸切バスでは、運転時間や連続運転時間、実車距離などが運行指示書上の数値をもとに判断されるため、次の基準を確認しながら無理のない行程を作成することが重要です。
このほか、1日の合計実車距離は600kmを超えないものとされています。
休憩地点や休憩時間は形式的な記載ではなく、基準を満たす運行計画であることを示す情報です。
基準は改正される場合があるため、作成時は国土交通省や厚生労働省の最新情報を確認してください。
貸切バスで追加確認したい項目
貸切バスでは、旅客が乗車する区間、運送契約の相手方、宿泊時の睡眠施設も確認します。
「旅客が乗車する区間」は、契約ごとに最初に旅客が乗車する地点から最後に降車する地点までを指し、回送区間や添乗員のみを運送する区間は含みません。
運送契約の相手方には、旅行会社や学校、企業などの氏名または名称を記載します。
宿泊を伴う場合は、睡眠に必要な施設の名称と位置も必要です。
予約情報や宿泊手配の内容と照合し、運行指示書へ正確に反映しましょう。
記載要件は改正される可能性があるため、自社様式が現行のルールを満たしているか定期的に見直すことも大切です。
判断に迷う場合は、国土交通省や管轄の運輸支局が公開する公式の情報を確認してください。
参考:国土交通省|旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用について
運行指示書を作成する際の注意点
運行指示書は、記載項目を埋めるだけでは十分ではありません。
法令や改善基準に沿った計画であること、変更内容が反映され、関連する記録と整合していることが求められます。
ここでは、作成から保存までに確認したい4つの注意点を解説します。
法令や改善基準に沿った運行計画にする
運行指示書を作成する際は、出庫から帰庫までの拘束時間、休息期間、運転時間、連続運転時間が基準内に収まっているかを確認します。
行程を受注する段階で、必要な休憩や交替運転者を確保できるか判断しておくことが大切です。
2024年4月1日から適用されている改善基準告示では、1日の拘束時間は原則13時間以内、休息期間は継続11時間以上を基本として9時間を下回らず、連続運転時間は4時間以内とされています。
基準外の計画は労務管理上の問題だけでなく行政処分にも関わり得るため、最新の公式情報を確認して作成しましょう。
参考:国土交通省|バス運転者の労働時間等の改善基準のポイント(令和6年4月~適用)
運行途中で変更があった場合は記録する
運行途中で経路や休憩場所などを変更する場合は、原則として運行管理者の指示にもとづいて対応します。
変更時は、変更内容、変更理由、指示した運行管理者の氏名を記録し、「経路変更」とだけ記載して終わらせないことが重要です。
運転者が疲労や眠気を感じた場合は、まず運転を中止し、その後速やかに運行管理者へ連絡して指示を受けます。
電話による口頭連絡だけで完了させず、運転者側と営業所側の双方に変更履歴が残る手順を決めておきましょう。
参考:国土交通省|旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用について
運行指示書・業務記録との整合性を確認する
運行終了後は、運転者が携行していた運行指示書と、営業所で保管していた運行指示書を照合します。
変更内容が片方にしか記録されていないと、実際の運行を正しく確認できません。
あわせて、運行指示書と業務記録、運行記録計の記録、点呼記録の役割を区別して確認しましょう。
主な違いは次のとおりです。
運行指示書は運行前の計画と指示を示し、業務記録は実際の運行結果を残す書類です。
両者を突き合わせることで、計画どおりに運行したか、変更内容が適切に記録されているかを確認できます。
なお、業務記録では10分未満の休憩を省略できるため、完全一致だけを基準にせず、社内で突合方法を定めておきましょう。
保管・提出漏れを防ぐ
運行指示書は、運行終了後に回収し、3年間保存する必要があります。
運転者からの回収担当、保管場所、ファイリング方法を明確にし、監査時に必要な書類をすぐ提示できる状態を保ちましょう。
紙で管理すると、紛失や回収忘れ、保管場所の属人化が起こりやすくなります。
運行指示書は電磁的記録による作成・保存も認められているため、電子化する場合は保存期間だけでなく、必要な記録を検索・確認できる運用まで整えることが重要です。
貸切バスの運行指示書作成を効率化する方法
運行指示書の作成負担を減らすには、書式を整えるだけでなく、予約・配車・行程表の情報を重複して入力しない仕組みが必要です。
ここでは、テンプレート化、一元管理、行程作成のシステム化という3つの方法を解説します。
必要項目をテンプレート化する
まず、法令で定められた記載項目を含むテンプレートを用意しましょう。
出発・到着地点や経由地、休憩時間、注意箇所、乗務員名などを入力欄として固定すれば、担当者が変わっても確認項目が明確になり、記載漏れを抑えられます。
ただし、過去の内容をそのまま流用すると、実際の運行と食い違うおそれがあります。
法改正によって記載要件が変わる場合もあるため、様式の更新担当と見直し時期を決め、運行ごとに内容を確認して使用しましょう。
予約・配車・行程表の情報を一元管理する
運行指示書に必要な情報の多くは、予約情報や配車表、行程表と重複しています。
これらを別々のファイルで管理すると、同じ内容を何度も入力することになり、変更時の転記漏れや入力ミスが発生しやすくなります。
予約受付時に登録した情報を、配車、運行、請求、未収管理まで同じデータで利用できれば、二重入力を減らせます。
単にファイルを一か所へ集めるのではなく、どの情報を最新版として扱い、変更内容をどこへ反映するかを決めておくことが重要です。
行程作成や距離・時間確認をシステム化する
行程を作成する際は、大型車が通行できる経路かどうかに加え、走行距離、所要時間、高速料金などを確認しましょう。
これらを手作業で調べて各書類へ転記すると、作業時間がかかるうえ、数値の食い違いも起こりやすくなります。
大型車に対応した行程作成サービスや外部システムを活用し、算出したデータを見積書、運行計画、運行指示書で共有すれば、転記作業の削減が可能です。
行程の精度が高まることで、休憩地点や連続運転時間の計画も実際の運行に合わせやすくなります。
運行指示書作成の効率化なら楽々道中

「楽々道中」は、貸切バス事業者向けのクラウド型予約運行管理システムです。
予約から配車、運行、請求、未収管理までを一元化し、運行指示書の作成に必要な情報を同じシステム上で管理できます。
ここでは、運行指示書作成の効率化につながる主な機能を紹介します。
予約から配車・運行・請求・未収まで一元管理できる
楽々道中では、予約受付時に登録した運行日、乗降場所、行程、契約相手などの情報を、配車や運行管理、請求・未収管理まで引き継げます。
同じ内容を複数の台帳やファイルへ入力する必要がなくなり、二重入力や転記漏れの削減が期待できるでしょう。
運行が近づくと、登録済みの情報をもとに点呼簿や運行指示書などの必要書類を出力できます。
予約から帳票作成まで一連の業務を同じデータで進められるため、出庫前の確認作業も標準化しやすくなります。
楽々道中は、法令対応に必要な情報管理や確認業務を支援するシステムです。
最終的な運行内容や帳票の確認は、事業者および運行管理者が行います。
NAVITIME連携で行程作成の効率化が期待できる
楽々道中は、ナビタイムジャパンが提供する「行程表クラウド by NAVITIME」と連携できます。
大型車が通行可能なルートをもとに算出した走行距離、所要時間、高速料金などを予約情報へ取り込めるため、行程作成から見積もり、運行指示書作成まで同じデータ を利用できます。
作成した行程データは、バス専用カーナビアプリにも連携可能です。
書類と実際のルート案内で共通の行程データを使用することで、転記による食い違いを減らし、運行前の確認を進めやすくします。
クラウド型で変更・共有・確認を進めやすい
楽々道中はクラウド型のため、インターネットに接続できる環境があれば、権限を持つ担当者が最新の予約・配車・運行情報を確認できます。
行程や車両、乗務員に変更があった場合も、同じシステム上で更新・共有できるため、古いファイルを参照するリスクを抑えられます。
複数の担当者が同じ情報を確認できることで、特定の担当者に業務が集中する状態の解消も可能です。
無料トライアルでは、実際の画面や操作性を確認しながら、自社の運用に合うかを試せます。
デジタコや外部システムとの連携で業務を効率化できる
楽々道中は、デジタルタコグラフや経理システム、給与管理システムとの連携についても相談を受け付けております。
運行データを周辺業務にも活用できると、運行記録の確認や労務管理、請求処理に伴う入力・確認作業を効率化できます。
貸切バス受発注システム「mobitas」とも連携でき、mobitasに登録された団体名や実施日などの受注情報を楽々道中へ自動反映できます。行程や日程の変更も共有されるため、受注から運行管理までの二重入力や確認漏れを減らせます。
運行指示書を含む業務全体の効率化を検討している方は、資料請求または無料トライアルから楽々道中の機能をご確認ください。
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まとめ
貸切バスの運行指示書は、安全な運行計画を運転者へ伝えるための重要な書類です。
運行ごとに作成して指示・携行させ、運行終了後は3年間保存します。作成時は法令や改善基準に沿った計画になっているか、変更内容が反映されているか、業務記録などと整合しているかを確認することが重要です。
当社が提供する「楽々道中」では、予約から配車、運行、請求、未収管理までを一元化し、登録した情報をもとに運行指示書などの帳票を出力できます。
「行程表クラウド by NAVITIME」や「mobitas」、「デジタコ」などとの連携にも対応し、運行管理業務全体の効率化を支援します。
運行指示書の作成負担や情報管理を見直したい方は、資料請求または無料トライアルから楽々道中をご検討ください。


