
バス運転者の改善基準告示とは?2024年改正後の要件と事業者の対応を解説

はじめに
2024年4月1日から、改正後の改善基準告示が適用されています。
バス運転者については、1日の拘束時間や休息期間、運転時間、連続運転時間などが見直されました。
貸切バス事業者は、受注した行程と勤務割がこれらの基準を満たすか、運行前に確認する必要があります。
貸切バスは案件ごとに行程が異なるため、長距離や宿泊を伴う運行、早朝出庫や深夜帰庫が続く行程では、基準を超えるおそれがあります。
運行開始後の変更は難しいため、見積もりや行程を作成する段階から、休憩時間や交替運転者の配置まで考えておくことが重要です。
この記事では、バス運転者に適用される改善基準告示の概要と主な数値を整理し、貸切バス事業者が行うべき確認や管理の進め方を解説します。
あわせて、運行管理を効率化するシステムとして「楽々道中」の機能も紹介します。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.バス運転者の改善基準告示とは
- 3.バスの改善基準告示で確認すべき主な要件
- 3.1.1日の拘束時間
- 3.2.1日の休息期間
- 3.3.運転時間の基準
- 3.4.連続運転時間と運転の中断
- 4.貸切バス事業者が改善基準告示で注意すべきポイント
- 5.バスの改善基準告示へ対応するための進め方
- 5.1.最新の基準を確認する
- 5.2.現在の運行計画・勤務管理を点検する
- 5.3.システム化で継続的に管理する
- 6.運行管理のシステム化なら楽々道中
- 6.1.予約から配車・運行・請求・未収まで一元管理できる
- 6.2.法令対応に必要な確認業務を効率化できる
- 6.3.NAVITIME連携で行程作成や見積精度を高められる
- 6.4.クラウド型で制度変更にも対応しやすい
- 7.「楽々道中」無料トライアル申込フォームはこちら
- 8.まとめ
- 9.関連する記事・お役立ちコラムのご紹介

バス運転者の改善基準告示とは
改善基準告示は、正式には「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」といい、自動車運転者の長時間労働を防ぎ、健康確保と輸送の安全につなげるための基準です。
拘束時間や休息期間、運転時間などが定められており、改正後の基準は2024年4月から適用されています。
対象は、四輪以上の自動車の運転業務に主として従事する労働者です。
バス会社の運転者だけでなく、旅館の送迎バスやスクールバスなど、運送事業以外で主として人を運ぶ車両を運転する労働者にも、バス運転者の基準が適用されます。
また、改善基準告示と労働基準法の時間外労働の上限規制は、双方を守る必要があります。
旅客自動車運送事業者には、道路運送法関係法令にもとづき、基準に沿って勤務時間や乗務時間を定め、運転者に遵守させることも求められます。
参考:厚生労働省|バス運転者の労働時間等の改善基準のポイント(パンフレット)
参考:厚生労働省|自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)
バスの改善基準告示で確認すべき主な要件
改善基準告示では、拘束時間、休息期間、運転時間、連続運転時間などに上限が設けられています。
貸切バスでは行程ごとに勤務条件が変わるため、原則の数値だけでなく、計算単位や例外も確認する必要があります。
主な基準は次のとおりです。
1か月・1年の拘束時間に代えて、4週平均1週65時間以内・52週3,300時間以内の基準も選択できます。
貸切バス等乗務者には、労使協定を結んだ場合の延長例外があります。
1日の拘束時間
1日の拘束時間は原則13時間以内で、延長する場合も15時間が上限です。
拘束時間には運転や整備などの労働時間だけでなく、休憩・仮眠時間も含まれます。
ここでいう1日は暦日ではなく、始業時刻から起算した24時間です。
13時間を超える勤務では、14時間を超える回数をできるだけ減らし、週3回までを目安とします。
翌日の始業が早い行程では、前日の24時間内に入る勤務時間も含めて確認しましょう。
1日の休息期間
1日の休息期間は、勤務終了後に継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回ってはなりません。
休息期間は休憩や仮眠とは異なり、使用者の拘束を受けず、労働者が自由に過ごせる時間です。
貸切バスでは中継地や目的地で休息する場合もありますが、住所地での休息期間をそれ以外の場所より長く確保するよう努める必要があります。
また、拘束時間と休息期間は別々の基準であるため、両方を満たしているか確認が必要です。
運転時間の基準
運転時間は、2日平均1日と4週平均1週の2つの基準で確認します。
2日平均1日の運転時間は9時間以内です。特定日と前日、特定日と翌日の平均をそれぞれ計算し、両方が9時間を超えた場合に違反となります。
4週平均1週の運転時間は40時間以内が原則です。
貸切バス等乗務者は、労使協定により52週のうち16週まで44時間へ延長できますが、52週の総運転時間は2,080時間以内に収める必要があります。
連続運転時間と運転の中断
連続運転時間は4時間以内で、運転開始後4時間以内または4時間経過直後に、30分以上運転を中断する必要があります。
中断は1回連続10分以上であれば分割でき、合計30分に達した時点で連続運転時間のカウントがリセットされます。
高速バス・貸切バスが高速道路等の実車運行区間を走る場合、高速道路等での連続運転時間はおおむね2時間までとする努力義務があります。
渋滞や休憩場所の混雑も想定し、行程表には休憩地点と時間を具体的に組み込んでおきましょう。
参考:厚生労働省|バス運転者の労働時間等の改善基準のポイント(パンフレット)
貸切バス事業者が改善基準告示で注意すべきポイント
改善基準告示への対応では、基準の数値を知るだけでなく、受注前の行程確認から運行後の記録保存まで一連の管理が必要です。
貸切バスは案件ごとに出庫時刻や走行距離、休憩場所が変わるため、勤務割や配車計画へ確実に反映できる体制を整えましょう。
勤務割や配車計画を見直す
改善基準を満たせるかは、行程と勤務割を作成する段階で確認します。
出庫・帰庫時刻、走行時間、休憩時間から拘束時間や休息期間を算出し、長距離や夜間、繁忙期の運行では負担が一人に偏らないか確認してください。
旅行会社などから提示された行程が基準を満たさない場合は、休憩時間の追加や交替運転者の配置、行程変更を相談します。
発注内容をそのまま受けるのではなく、運行可能か確認してから回答する流れが重要です。
紙やExcelだけの管理では確認漏れが起きやすい
改善基準告示は、1日を始業から24時間で数える基準や、2日・4週間・1か月単位で集計する基準が混在します。
紙やExcelでは同じ勤務データを複数の方法で計算する必要があり、転記ミスや確認漏れが起こりやすくなるため注意してください。
さらに、担当者ごとに計算方法やファイルが異なると、判断にもばらつきが生じます。
入力項目と確認手順を統一し、担当者が不在でも同じ基準で確認できる状態を整えましょう。
記録・確認・保存の体制を整える
計画時の確認に加え、実際の始業・終業時刻、運転時間、休憩、運行変更を記録し、後から照合できるようにしておく必要があります。
事故や災害など予期し得ない事象への対応時間を基準の計算から除く場合も、運転日報と客観的な資料が求められます。
デジタコや点呼記録、運転日報、乗務割が別々に保存されていると、確認や監査対応に時間がかかります。
必要な記録の保存場所と確認責任者を決め、関係情報をまとめて確認できる体制を整えましょう。
バスの改善基準告示へ対応するための進め方
改善基準告示への対応は、基準の数値を確認して終わりではありません。
自社に適用される基準を把握し、現在の行程や勤務管理に問題がないかを点検したうえで、日々の業務に組み込む必要があります。
ここでは、対応を進める3つの手順を解説します。
最新の基準を確認する
まず、厚生労働省が公開している「バス運転者の労働時間等の改善基準のポイント」を確認します。
自社に関係する項目を絞り、通常時の基準と特例を適用する条件を分けて把握しましょう。
現在の管理状況を確かめるには、厚生労働省の遵守状況確認ソフトも活用できます。
始業・終業時刻や運転時間を入力すると、拘束時間や休息期間が基準内に収まっているかを確認できます。
まずは直近の勤務データを入力し、どの運行で超過が起こりやすいかを把握するとよいでしょう。
現在の運行計画・勤務管理を点検する
次に、現在使っている勤務割や配車表、行程表を改善基準告示に照らして確認します。
すべての運行を一度に見直すのではなく、拘束時間や休息期間が基準を超えやすい行程から優先すると、効率よく点検できます。
特に注意したいのは、長距離や宿泊を伴う運行、早朝出庫と深夜帰庫が続く行程です。
過去の運行実績を確認し、同じ取引先や行程で超過が繰り返されていないかを調べます。
問題が見つかった場合は、休憩の追加や出発時刻の変更、交替運転者の配置を検討してください。
システム化で継続的に管理する
改善基準告示への対応は、一度点検すれば終わるものではありません。
新しい案件を受注したときや行程が変更されたときには、その都度、拘束時間や休息期間を確認する必要があります。
確認作業を日常業務の流れに組み込むことが大切です。
紙やExcelで毎回計算していると、受注が集中する時期に確認が遅れたり、担当者によって判断が分かれたりするおそれがあります。
予約から配車、運行、請求、未収までを一元管理できるシステムを使えば、同じ情報を何度も転記せずに済み、行程や勤務割を作成する段階で必要な確認を行えます。
システムを選ぶ際は、機能の多さだけで判断せず、自社で負担になっている作業を減らせるかを確認しましょう。
現在の行程や勤務割を使って操作を試し、入力方法や確認画面が実際の業務に合うかを確かめることが重要です。
資料請求や無料トライアルも活用し、導入後の運用を具体的にイメージしてから選定してください。
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運行管理のシステム化なら楽々道中

予約や配車、運行、請求を別々に管理していると、同じ情報を何度も入力したり、担当者ごとに確認方法が変わったりします。
ここでは、貸切バス向けクラウド型予約運行管理システム「楽々道中」が、運行管理の効率化をどのように支援するのかを紹介します。
予約から配車・運行・請求・未収まで一元管理できる
楽々道中は、予約受付から配車、運行、請求、未収金管理、月次帳票や締め処理までを一元管理できるクラウドサービスです。
インターネットに接続できる環境があれば利用でき、自社で専用サーバーを用意する必要はありません。
予約時に入力した行程や車両、乗務員の情報を後続の業務へ引き継げるため、紙台帳やExcelへの転記を減らせます。
予約状況から請求・未収まで同じデータを参照できるので、担当者間の情報共有や引き継ぎもスムーズになります。
法令対応に必要な確認業務を効率化できる
確定した予約をもとに乗務員の勤務割り付けを行い、始業・終業時刻や拘束時間、休憩、時間外労働の状況を確認できます。
点呼簿や運行指示書など、運行に必要な書類も出力できます。
ただし、楽々道中は法令順守の判断を代行するものではありません。
基準を満たしているかどうかは、事業者と運行管理者が最終的に確認する必要があります。
勤務割や運行書類に必要な情報をまとめて確認できるため、確認漏れや転記ミスを減らす仕組みとして活用できます。
デジタコや経理、給与管理システムとの連携も相談を受け付けております。
運行実績や勤務実績、請求データを別々に管理している場合は、現在使っているシステムとどこまで連携できるかを導入前に確認するとよいでしょう。
NAVITIME連携で行程作成や見積精度を高められる
楽々道中は、ナビタイムジャパンの「行程表クラウド by NAVITIME」と連携できます。
「行程表クラウド」は大型車規制や車幅を考慮したルートでの行程表・見積作成に対応しており、作成したデータは楽々道中の予約情報へそのまま取り込めます。
ルートや時間、料金を手作業で転記する必要がないため、行程作成から見積もり、運行指示書の作成までを進めやすくなります。
走行時間と休憩場所をより実態に近い条件で設定できれば、見積もりと実際の運行計画とのずれも抑えられます。
改善基準告示への対応では、走行時間だけでなく、休憩を取る場所と時間も行程に組み込まなければなりません。
「行程表クラウド」で作成した行程を予約や配車の情報へ引き継ぐことで、見積もりと労務管理を同じ行程データにもとづいて進められます。
クラウド型で制度変更にも対応しやすい
楽々道中はクラウド型のため、利用者側でサーバーを保守する必要がなく、提供される機能更新を利用できます。
制度改正に合わせた機能改修が提供された場合は、社内のExcelや紙の様式を個別に修正する負担も抑えられます。
一方で、クラウド型だからといって、制度変更へ自動的に対応できるわけではありません。
アップデートの内容を確認し、自社の運用や帳票、確認手順へ反映する作業は必要です。制度改正時には、システムの対応範囲と自社で見直す部分を分けて確認しましょう。
無料トライアルも用意しています。
実際の行程や勤務割を使って操作し、入力方法や確認画面が自社の業務に合うかを確かめてから導入を判断してみてください。
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まとめ
改善基準告示では、バス運転者の1日の拘束時間は原則13時間以内、延長する場合も15時間が上限です。
休息期間は継続11時間以上を基本として9時間を下回らないこと、2日平均1日の運転時間は9時間以内、連続運転時間は4時間以内と定められています。
対応を進める際は、まず厚生労働省の資料や遵守状況確認ソフトで自社に適用される基準を確認し、現在の勤務割や行程表に問題がないか点検します。
そのうえで、案件を受注するたびに確認できる仕組みを業務の流れに組み込むことが大切です。
「楽々道中」は、予約から配車、運行、請求、未収までの情報を一元管理し、勤務割や必要書類の作成を支援します。
運行管理の見直しを検討している場合は、無料トライアルを利用し、自社の業務に合うかを実際の画面で確認してみてください。


